米ソニーBMG:ウイルスに悪用されたCD、生産を停止

 米ソニーBMGミュージックエンタテインメントは11日(米国時間)、コピー制限付きの一部の音楽CDが、コンピューターウイルスに悪用されたのを受けて、このCDの生産を一時停止すると発表した。ウイルスに利用される懸念が10月末に発覚し、この10日には悪用の実例も見つかったため、対応を余儀なくされた。

 同社は、この問題に関して初めて正式な声明を発表し、「ご迷惑をかけるのは非常に遺憾」と謝罪した。ただ、引き続きコピー防止技術は重要と考えていると述べ、防止技術の利用は続けることを強調。ユーザーの利便性も守れるように、技術の全面的な再チェックを実行する、としている。

 このCDをウィンドウズ・パソコンで再生すると、「ルートキット」と呼ばれるソフトがインストールされ、それがウイルスの隠れみのになることが判明。それを悪用したトロイの木馬型ウイルスが現れていた。同社は、これとは別の技術によるコピー制限CDも販売しており、そちらは継続するとみられる。【南 優人/Infostand】

ソニーBMGの声明
http://blog.sonymusic.com/sonybmg/archives/xcp.html

 2005年11月14日